Diary

鳩山総理辞任


 ついに来る日が来たという感じの、鳩山首相辞任。自民党に変わる新政権の首魁として、国民の期待を一身に浴びて首相に就任したのだが、政治とカネ、そして普天間で完全に国民の信頼を失ってしまった。

 確かに「政治とカネ」の問題に関しては「疑わしきは罰せず」という刑法の大原則に則ったかたちで一応の決着はみたものの、首相本人から国民への説明責任が果たされたとは言えない。

 けれども、普天間基地移設に関して言えば、自民党政権から引き継いだ“負の遺産”であり、鳩山首相本人に責があるとすれば、安易に「県外移設」などと口にしてしまったくらいで、おそらくは誰が首相であっても全国民が納得するような移設先は存在しないのだ。

 つい先日まで続投の意志を崩さなかった首相の辞任に一番うろたえているのは、おそらくは自民党だろう。先日の世論調査では、参議院比例選挙区で有権者がどの党に投票するかとの質問に対し、民主党を押さえて自民党が1位だった。そして、今支持率が最低水準にまで落ち込んだ鳩山政権下での選挙に勝算ありと思っていたはず。

 そこへきての突然の鳩山首相辞意表明には、改めて選挙戦略を考え直さなければならないだろう。

 私は今日の鳩山首相辞任で特筆すべきなのは、あの小沢幹事長を道連れにした点にあると思う。小沢氏は会見でしみじみと「私の就くべき役職はもうない」と語ったとか・・・・・しかしながら、そのコメントを額面通り受け取るわけにはいかないようだ。

 いずれにしても、こと「カネ」に関してはダーティなイメージが定着してしまった2人が共に辞任することによって、民主党としてはイメージを刷新してクリーンな政党を目指したいところだ。そして、もしも参議院議員選挙で単独過半数を占めるようなことになれば(可能性は極めて低いが)、晴れて連立を解散して民主党単独政権が誕生することになる。そして、今月24日には公示される参議院議員選の結果は、民主党新総裁如何にかかっている。

2010年06月02日(水) No.21 (雑感)

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