評     価  

 
       
File No. 0457  
       
製作年 / 公開日   2005年 / 2007年02月03日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   ジョン・ウィリアムズ  
       
上 映 時 間   98分  
       
公開時コピー   夢に誘われ、また堕ちていく  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   佐藤 浩市 [as 有須雄一]
木村 多江 [as 有須ちさと]
KIKI [as 佳世子]
串田 和美 [as 黒田ジョウ]
柄本 明 [as ウサギ男/トリックスター]
 
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あ ら す じ    有須雄一は建築会社に勤務するサラリーマンで、建築事務所で働く妻ちさとと裕福な暮らしを送っていた。心が渇いてしまった彼の唯一の楽しみは、人気ミステリー作家黒田の小説を読むことだった。しかし、その小説の刺激的な内容のためか、毎晩のように悪夢にうなされていた。
 悪夢が何かを暗示するように、現実の世界で雄一の身の回りに事件が起きる。妻の突然の失踪、彼の前に現れちさとの行方を暗示するかのような謎のウサギ男、妻のバッグに遺された探偵事務所の名刺、ウサギ男に渡された会員制クラブ「ワンダーランド」のパンフレットにはちさとの写真、そして、2年前に北国のSTARFISH HOTELで出会い関係を持った佳世子。様々な出来事が雄一の周囲で一斉に動き始める。
 ちょうど時を同じくして、黒田の新作が発表される。タイトルは“STARFISH HOTEL”。その内容は、雄一にとって驚愕のものだった。今まで彼の身の回りで起こった事が克明に綴られていたのだ。そして、それまでは点と点であるように思えた、彼の身の回りで起きた奇妙な出来事が、やがてひとつの線に繋がっていく・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    幻想的と言えばあまりに幻想的で、どこまでが現実でどこまでが夢なのか。主人公雄一と共に、観る者をも幻想の世界へと引きずり込んでしまうような、難解なミステリー・ドラマだ。そして、非現実性を醸し出すのに大きな役割を演じているのが、タイトルにもなっている"STARFISH HOTEL"だ。まるで明治初期を思わせるような和洋折衷の造りは、本当にそのホテルが存在しているという確信を与えない、またとないシチュエーションだ。そして、そこで出会った佳世子を演じるKIKIは、そのキャスティングに2年を費やしたとのことで、コケティッシュでいて現実味のない不思議なキャラクターを作り上げている。