【
File No.0505
】
製作年/公開日
2006年 / 2007年04月21日
製 作 国
日 本
監 督
萩生田 宏治
上 映 時 間
120分
公開時コピー
大丈夫、あたしは音楽だから。
最初に観たメディア
Theater
Television
Video
キ ャ ス ト
成海 璃子
[as 成瀬うた]
松山 ケンイチ
[as 菊名和音]
手塚 理美
[as 成瀬美香]
甲本 雅裕
[as 長崎和夫]
西島 秀俊
[as 成瀬光一郎]
貫地谷 しほり
[as 加茂川香音]
串田 和美
[as 御子柴教授]
浅野 和之
[as 小宮山教授]
キムラ 緑子
[as 菊名正子]
三浦 友理枝
[as 相原こずえ]
吉田日出子
[as 桂教授]
柄本 明
[as 菊名久]
あ ら す じ
音大を目指す浪人生の
ワオ
は、ある日ふとしたきっかけから13歳の勝ち気な少女
うた
と出会う。そして、ワオが商店街の八百屋の二階にある部屋でピアノを練習していることを知ってからは、ワオの上手くはないが素直なピアノの音を気に入り、頻繁にワオの部屋へ訪れるようになる。
言葉を覚える前に楽譜が読め、ピアノを弾けたうたは、周囲から神童と呼ばれ育った。幼い頃に父を亡くして以来、母親
美香
の過大な期待を一身に背負わされ、学校では球技禁止、常時手袋を着用という制約を美香から課せられていた。そのために、今では自分が本当にピアノを好きなのかさえもわからなくなっており、レッスンもさぼりがちで美香と衝突することが多くなっていた。
ある日、うたは夕食の時にグラスをテーブルに置いた際、音がずれて聞こえることに気づき聴覚に違和感を覚えた。そして、うたの父で才能豊かな音楽家だった
光一郎
も晩年は難聴に苦しめられていたという。そして、うたの聴覚に生じた違和感はやがて耳鳴りやめまいという症状となって現れ、そのことを誰にも相談できないうたは独りで苦しんでいた。ワオはそんなうたの変化に気づき不安を抱きながらも、うたに対して何もしてやることができなかった・・・・・。
たぴおか的コメント
主役の成海璃子が、勝ち気な天才少女という役柄にぴったりで、松山ケンイチも悪くなかった。特に成海璃子は、まだ14歳とは思えないような大人っぽい表情をするかと思えば、年齢相応の少女らしさも見せる。そのアンバランスさがいかにも思春期の少女らしくて魅力的だ。にもかかわらず、作品自体は脚本と構成が弱く、うたが天才と呼ばれることを負担に感じて苦しんでいるのか、父との想い出を断ち切れず苦しんでいるのか、それとも難聴やめまいに苦しんでいるのか、全く曖昧なために著しく盛り上がりに欠ける気がする。余談だが、コンサートで演奏されたモーツァルトのピアノ協奏曲は、私自身も中学時代に演奏したことがあり(私はピアノではなくバイオリンだったが)、懐かしさと同時に背筋に鳥肌がたつような感動を覚えた。