File No.0563
製作年/公開日 2007年 / 2007年07月28日 製  作  国 日  本
監      督 佐々部 清 上 映 時 間 118分
公開時コピー  生きとってくれて ありがとう
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 田中 麗奈 [as 石川七波]
 麻生 久美子 [as 平野皆実]
 吉沢 悠 [as 打越豊(少年時代)]
 中越 典子 [as 利根東子]
 伊崎 充則 [as 石川旭(青年時代)]
 金井 勇太 [as 岸川凪生]
 田山 涼成 [as 打越豊]
 粟田 麗 [as 太田京花]
 藤村 志保 [as 平野フジミ]
 堺 正章 [as 石川旭]
あ ら す じ 『夕凪の街』
 昭和33年の広島に母フジミと暮らす平野皆実。彼女にはという弟がいたが、戦時中に茨城の叔母夫婦の元へ疎開して、そのまま叔母夫婦の養子となっていた。ある日皆実は、会社の同僚の打越から愛を告白される。しかし、原爆で妹や父親を失い自分が生き残ったことに負い目を感じる皆実は、素直に幸せに飛び込んでいけない。そんな皆実の身体は、すでに原爆症に蝕まれていた・・・・・。
『桜の国』
 現在の東京。定年退職をした父と弟凪生と3人で暮らす石川七波。最近の父親の行動を不審に思っていた七波は、ある夜何も言わずに家を出かけた父の後を尾行する。そして、17年ぶりに出会った友達の東子にも後押しされて父の乗った高速バスに乗り込むと、着いた先は広島だった。七波は父が訪れる先で遠目に父を見つめているうち、亡くなった祖母フジミや伯母の皆実に思いを巡らせていく。また東子は、七波の弟凪生と付き合っていたのだが、被爆者を親に持つという理由で交際を両親から反対されており、広島で原爆のもたらした真実を目の当たりにして気持ちを整理することができたのだった・・・・・。
たぴおか的コメント  戦後13年を経過した広島を舞台にした『夕凪の街』と、現在を描いた『桜の国』の二部構成となっている。『夕凪の街』では、原爆症に襲われる皆実の存在の儚さを麻生久美子が好演していて、相手役の吉沢悠の爽やかなイメージが心地良い。すべての感動の要素が前半に凝縮されているかのような印象を受けた。それに対し『桜の国』は、申し訳ないが田中麗奈が出ているだけで興醒めになってしまう。今さら言うのもなんだが田中麗奈という女優、演技が下手だとは思わないが、かと言って特段に上手いとも思えず、ましてや女性として魅力的などとは微塵も思えない。中越典子が登場した途端に田中麗奈には全く目がいかなくなるのはある意味必然で、どうしても中越典子を中心に観てしまうのはやむを得ない結果だろう。また、粟田麗が演じた素朴な京花が非常に印象的で好感が持てた。