File No.0636
製作年/公開日 2007年 / 2007年12月08日 製  作  国 イギリス / ベルギー / フランス
監      督 フランスワ・オゾン 上 映 時 間 119分
公開時コピー  わたしが書いた甘い人生に、運命がしかけたビターな罠
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 ロモーラ・ガライ [as エンジェル・デヴェレル]
 シャーロット・ランブリング [as ハーマイオニー・ギルブライト]
 サム・ニール [as セオ・ギルブライト]
 ルーシー・ラッセル [as ノラ・ハウ=ネヴィンソン]
 マイケル・ファスベンダー [as エスメ・ハウ=ネヴィンソン]
あ ら す じ  20世紀初頭のイギリス。16歳のエンジェル・デヴェレルは、ノーリーの下町で小さな食料品店を営む母親と2人暮らしのつましい暮らしから目を背け、近くの豪邸“パラダイス”で暮らすことを夢見る少女だった。そんな彼女が唯一思い通りの人生をいきられる場所、それは自身の想像から紡ぎ出される物語の世界だった。そして、いつか女流作家として成功を収めることを信じて、その類い稀な想像力と文才で物語を書き綴るのだった。
 そんなエンジェルにチャンスが訪れる。彼女が書いた小説『レディ・イレニア』の原稿を送った発行人から、彼女の小説を出版するとの知らせが届いたのだ。早速エンジェルは出版社の発行人で経験豊富な編集者でもあるセオ・ギルブライトと会う。そして、セオから何カ所をを訂正するよう要請されるが、エンジェルはこれを頑として受け付けようとしない。やむなくセオは、彼の妻ハーマイオニーが苦言を呈するにもかかわらず、エンジェルの原稿をそのまま出版することを承知する。
 出版された『レディ・イレニア』はたちまちベストセラーとなり、エンジェルは文学賞を受賞する。彼女が次々と発表した新作はいずれも好評を博し、トップクラスの人気作家へと登りつめる。そして、売りに出されていた“パラダイス”を買い取り、屋敷内を高価な家具で埋め尽くす。彼女がずっと思い描いていた夢はついに現実のものとなったのだが・・・・・。
たぴおか的コメント  う〜ん・・・・・主人公のエンジェルって、早い話が周囲が全然見えてない完全ジコチュー女じゃないのか。たいした苦労もせずに、書いた小説が大ヒットしてさらに増長してしまう。これでは、主人公に反感こそ覚えても共感などできるわけがない。特に、ベストセラー作家に鳴ってからのエンジェルは、俗物根性丸出しの典型的な成金になり果ててしまい、態度が嫌みなことこの上ない。コピーには“運命が仕掛けたビターな罠”とあるが、それは罠でも何でもなく、エンジェルが自ら墓穴を掘りながら必然的に破滅への道を確実に歩んでいるのだ。『ウェイトレス』と同じ日比谷シャンテシネの4Fだったが、2週目の日曜日に観に行った『ウェイトレス』よりも、1週目の同じ日曜日のこの作品の方がはるかに空席が目立ったのは気のせいだろうか?