評     価  

 
       
File No. 0858  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年11月01日  
       
製  作  国   アメリカ / 中  国 / 日  本 / 台  湾 / 韓  国  
       
監      督   ジョン・ウー  
       
上 映 時 間   145分  
       
公開時コピー   帝国が、襲ってくる。
信じる心、残っているか。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   トニー・レオン [as 周瑜]
金城 武 [as 孔明]
チャン・フォンイー [as 曹操]
チャン・チェン [as 孫権]
ヴィッキー・チャオ [as 尚香]
フー・ジュン [as 趙雲]
中村 獅童 [as 甘興]
リン・チーリン [as 小喬]
ユウ・ヨン [as 劉備]
ホウ・ヨン [as 魯粛]
バーサンジャプ [as 関羽]
ザン・ジンシェン [as 張飛]
トン・ダーウェイ [as 孫叔材]
ソン・ジア [as 驪姫]
チャン・サン [as 黄蓋]
 
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あ ら す じ    西暦208年。漢王朝の皇帝を操り天下統一を目論む曹操は、最大の敵対勢力である劉備軍に襲いかかる。しかし、劉備は自らを慕い集まった民の安全を優先させたために撤退が遅れ、無惨な敗走を余儀なくされてしまう。残る兵力はわずか2万となった劉備軍の軍師孔明は、もう一つの勢力である呉の国の孫権と同盟を結ぶことが曹操に対抗する唯一の方法だと劉備に進言し、自ら孫権説得のために南へ向かった。
 孔明は孫権と対面し、劉備のみならず孫権のためにも両軍の同盟は必要であることを説くが、老臣たちの反論に遭い孫権は決断を下すことができなかった。そこで孔明は、孫件が兄と慕う司令官周瑜に矛先を変え、周瑜の説得を試みた。劉備に対して懐疑心を抱いていた周瑜であったが、孔明の人柄に触れるにつれ、信頼を抱くようになる。そして、周瑜の決意を知らされた孫権は、ついに老臣たちの反論を押さえて劉備軍と同盟を結ぶことを決意するのだった。
 劉備・孫権の同盟軍は、劉備軍2万と孫権の水軍3万を遭わせてもわずか5万、これに対する曹操軍は80万の大軍だった。これに対抗するために、同盟軍は孔明が講じた策で曹操軍の出鼻をくじくことに成功する。こうして、ついに歴史に残る“赤壁の戦い”の火蓋が、まさに切って落とされようとしていた。
 
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たぴおか的コメント    いや〜、とてつもないエキストラの数といい、とにかくスケールの大きさにはただただ唖然とさせられる。三国志を読んだことはないが、ビッグコミック・スペリオール誌に連載されている『覇−LOAD−』が偶然にも三国志をモチーフに描かれているため、劉備や関羽、張飛、趙雲、曹操、孫権らの名前と立場についての予備知識はあったのは助かった。この作品では曹操が一方的な悪者として描かれているが、おそらくは原作においては曹操は劉備らと同じく漢王朝を自らの力で再建しようという青雲の志に燃えた人物なのではないだろうか。まぁ、曹操を悪役に見立てて、主役の周瑜と孔明を際だたせようという意図はわからないでもないから。
 作品自体は2時間半という長尺も気にならずに、一気にたたみかけるように怒濤のごとく駆け抜けていった、とでもいう感じだろうか。万人にお勧めできる作品とは言い難いが(血も思い切り飛び散るし)、退屈せずにそこそこ楽しめる作品ではある。トニー・レオン扮する周瑜は今ひとつインパクトに欠ける気がするが、その分金城武の孔明が目立って良かった。知将と呼ばれるに相応しい雰囲気を充分に醸し出していたと思う。脇役では、コミックのイメージがピッタリな関羽と張飛が印象深かった。特に張飛を演じたザン・ジンシェンの迫力は目を見張るばかりで、素手で馬を殴り倒したりと野人そのものの豪快さが心地よかった。ただ、残念なのは小喬役のリン・チーリンに、全く魅力を感じなかった点。劇中の台詞にも「一人の女を巡る争い」とあるが、どう見ても傾国の美女というにはほど遠く、他の美人女優を配してほしかった。少なくとも私にとっては、尚香役のヴィッキー・チャオが演じてくれた方がずっと好感度はアップしたはず。