評     価  

 
       
File No. 0918  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2009年02月07日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   レニー・ハーリン  
       
上 映 時 間   90分  
       
公開時コピー   ラスト6分40秒、この罠は見抜けない!  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   サミュエル・L・ジャクソン [as トム・カトラー]
エド・ハリス [as エディ・ロレンゾ]
エヴァ・メンデス [as アン・ノーカット]
ルイス・ガスマン [as バーガス]
キキ・パーマー [as ローズ・カトラー]
マギー・ローソン
ホセ・パブロ・カンティージョ
ロバート・フォスター
 
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あ ら す じ    元警官のトム・カトラーは、犯罪や自殺の現場の清掃を営むステリクリーン社を経営しながら、14歳の娘ローズと穏やかな生活を送っていた。そんなある日、トムは殺人現場の清掃依頼を受け、とある大邸宅を訪れる。住人は留守らしく、トムは受注書の指示通りに玄関前の植木鉢の下から鍵を取り出して、殺人現場のリビングルームへ足を踏み入れた。いつも通り現場のポラロイド写真を撮影した後、彼は手際よく血痕を洗い流していく。リビングは殺人の痕跡などなかったのように清掃され、トムは邸宅を後にした。
 ところが翌日、鍵を返し忘れていたことに気づいたトムが再び昨日の邸宅を訪れたところ、応対に出た女主人らしき女性アン・ノーカットは、清掃の依頼はもちろんのこと殺人があったことなど全く知らない様子だった。トムは家を間違ったと詫びて辞すると、受注書に書かれた刑事に電話を入れるが、その刑事は実在しなかった。得体の知れない恐怖を感じたトムは、長い間疎遠にしていた警官時代の相棒で親友でもあるエディ・ロレンゾを呼び出して探りを入れる。
 ロレンゾと会ったパブのテレビでは、偶然にも問題のあの邸宅からの中継で、主人である実業家のジョン・ノーカットが行方不明であると報じられていた。そしてさらにロレンゾの話から、ジョンは元市警本部長ヴォーンの汚職収賄事件で検察側証人として出廷するよていだったことを知らされる。殺されたのは間違いなくジョン・ノーカットであり、その殺人には警察も絡んでいるために下手に情報を提供することはできない。そう考えたトムは、独力で事件の謎を解き明かそうとするのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    この作品は予想外に面白い。コピーには「ラスト6分40秒、この罠は見抜けない!」などとあるが、実は演じる俳優のキャラクターから犯人がうすうす想像がついてしまった。最初から“あいつ”じゃないのか?と思っていたらやっぱり“あいつ”が犯人だったわけで、ただ犯人と事件に関係するある重要人物とのつながりは全く予想外。もっとも、あの2人の関係には少々無理がある気がしないでもないが。
 犯人の見当をつけてであっても、予断を許さない展開は観る者を全く退屈させない。周囲の誰が敵で誰が味方かがわからない状況の中、身に迫る危険をかいくぐり事件の真相に近づくトムをサミュエル・L・ジャクソンが好演。個人的には彼はたとえば『スネーク・フライト』のようなコミカルな役柄が似合っているとは思うが、こういうシリアスな役柄も悪くない。そして、彼の娘を演じたキキ・パーマーが可愛いだけに、トムが娘を思う気持ちが余計に伝わってくる。エド・ハリスとルイス・ガスマンの曲者ぶりも素晴らしく、コイツら誰が犯人でもおかしくないと思わせるところはさすがだ。短い尺ながら簡潔にまとめられた内容の濃い作品だと思う。