評     価  

 
       
File No. 1479  
       
製作年 / 公開日   2011年 / 2011年10月01日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ウィル・グラック  
       
上 映 時 間   109分  
       
公開時コピー   SEXしても友達。それが二人のハッピールール?  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ジャスティン・ティンバーレイク [as ディラン]
ミラ・クニス [as ジェイミー]
パトリシア・クラークソン [as ローナ]
ジェナ・エルフマン [as アニー]
ブライアン・グリーンバーグ [as パーカー]
リチャード・ジェンキンス [as Mr.ハーパー]
ウディ・ハレルソン [as トミー]
ノーラン・グールド [as サム]
アンディ・サムバーグ [as クインシー]
ショーン・ホワイト [as Himself]
アンドリュー・フレミング [as 運転手]
コートニー・ヘンゲラー [as CA]
マシ・オカ [as 搭乗客]
エマ・ストーン [as カイラ]
リリィ・ミローニック [as ローラ]
 
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あ ら す じ    共に恋人から別れ話を切り出されて恋に破れた、L.A.の敏腕アートディレクターのディランと、N.Y.のヘッドハンター、ジェイミー。そんな2人が出会ったきっかけは、ジェイミーがGQマガジン社のアート・ディレクターとしてディランをハントしたことだった。そして、天職を決めたディランは、住み慣れたL.A.を離れてN.Y.に移り住むこととなった。共に恋愛で失敗を重ねてきたために、恋愛そのものを楽しむことができなくなっていたディランとジェイミーだったが、2人の相性はぴったりであっという間に仲のいい友達になった。
 そしてある日、ジェイミーがふともらした「セックスしたい」という言葉をきっかけに、2人は恋愛なし、感情なしの身体だけのセックス・フレンドになることに決める。それは2人にとって理想的な関係に思われたが、やがてそんな心地いい関係に少しずつズレが生じ始めていく。そして、一旦はセックス・フレンドをやめにして元の仲のいい友達に戻ったものの、休暇でL.A.の実家に帰ることとなったディランが、強引にジェイミーを同行させたことで大きな亀裂が生じてしまう。
 ディランの実家では、彼の姉のアニーやその息子のサム、そしてディランの父親であるハーパー氏らと過ごす時間は、ジェイミーにとっても快適なものだった。そして、ついに2人は再び一線を越えて身体を重ね合う。ところがその翌日、アニーにしつこくジェイミーのことを尋ねられたディランは、つい「彼女のような情緒不安定な女性とは結婚なんてできない。かのじょはただの友達だ」と心にもないことを言ってしまう。そして、その会話をすべて聞いてしまい傷ついたジェイミーは、仕事にかこつけてひとりN.Y.へと帰ってしまうのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    『ブラック・スワン』で共演したナタリー・ポートマンとミラ・クニス、その2人が主演するラブコメディ、『抱きたいカンケイ』とこの『ステイ・フレンズ』がまるで『ブラックスワン』の中でのキャラクターよろしく競い合うように公開されるとは思ってもいなかった。しかも、セックスだけの関係で恋愛には進まないというルール付けまで同じとは・・・・・わざと同じ設定にしているとしか思えない(笑)。そして、同じセックス・フレンドを題材にしながらも主演女優の性格を反映したかのように、どこかお上品でお高くとまっているような『抱きたいカンケイ』と、面白けりゃ下品でも何でもあれというこの『ステイ・フレンズ』。どちらが面白いかと聞かれれば、私は迷わずこの『ステイ・フレンズ』を選ぶね。
 恋愛で傷ついた同士が、面倒を避けるために感情抜きのセックスフレンドになろうというのはわからないでもない。でも、相性がバッチリでしかもそれが男と女であり、そこへ体の関係まで加わってしまえば、本人たちがどう思おうとそれはもはやセックス・フレンドじゃない。にもかかわらず、セックス・フレンドという枠にこだわるから無理が生じて破綻しちゃうんだよね。結局互いに必要な存在だと気づくのだが、壊れかけた関係を修復するのがいずれの作品も男性側だというのは面白い。
 『ブラック・スワン』ではどちらかというと憎まれ役だったミラ・クニスだが。この作品では彼女の可愛さが充分に堪能できる。確かにキツイ顔つきではあるけれども、あの大きな目はすべての欠点を補って余りあるほど魅力的。そして、バックショットではあるけれども全裸シーンあり、結構キワドいベッドシーンもありと、その辺りがどこか優等生的な『抱きたいカンケイ』と比べるといい意味で「気取っていない」と感じる所以だろう。
 NYのジェイミーとLAのディランが、それぞれ持っているお気に入りの“頂上”。ジェイミーの頂上はエンパイア・ステート・ビルとクライスラー・ビルが一望できるビルの屋上で、携帯の圏外になっているためにディランに居場所がバレてしまったりするのは面白い。彼女は今まで誰もその場所へ連れて行ったことがないと言うが、それは明らかにディランが今まで出会った男性と違う存在だという証拠だよね。早くそのことに気づけよ、なんて言いたくなっちゃうけど。
 先日の『親愛なるきみへ』に続いて登場のリチャード・ジェンキンス。アルツハイマーだが肝心な所ではディランを後押ししてくれて、ちょっとホロッとさせてくれる欠かすことのできない存在だ。そして、ディランの新しい同僚でゲイのトミー、どこかで観た顔だと思ったら『ゾンビランド』でタラハシーを演じたウディ・ハレルソンだったんだね。