評 価
File No.
1902
製作年 / 公開日
2013年 / 2013年11月01日
製 作 国
アメリカ
監 督
ブライアン・ヘルゲランド
上 映 時 間
128分
公開時コピー
信じ続ければ、世界は変わる。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
最初に観たメディア
Theater
Television
Video
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト
チャドウィック・ボーズマン
[as ジャッキー・ロビンソン]
ハリソン・フォード
[as ブランチ・リッキー]
ニコール・ベハーリー
[as レイチェル・ロビンソン]
クリストファー・メローニ
[as レオ・ドローチャー]
アンドレ・ホランド
[as ウェンディル・スミス]
ルーカス・ブラック
[as ピーウィー・リース]
ハミッシュ・リンクレイター
[as ラルフ・ブランカ]
ライアン・メリマン
[as ディクシー・ウォーカー]
ブラッド・バイアー
[as カービー・ヒグビー]
ジェシー・ルケン
[as エディ・スタンキー]
アラン・テュディック
[as ベン・チャップマン]
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ
1947年、ニグロ・リーグで活躍するアフリカ系アメリカ人の
ジャッキー・ロビンソン
は、メジャーリーグの球団のブルックリン・ドジャースのゼネラル・マネージャーを務める
ブランチ・リッキー
に請われて、傘下の3A球団モントリオール・ロイヤルズと契約する。
当時アメリカでは、トイレやレストラン、交通機関などあらゆる公共のものの使用が白人と有色人種とで分けられ人種差別が横行していた。野球界も例外ではなく、有色人種の採用はジャッキーが初めてだった。リッキーは、敵球団や一般大衆、マスコミはもとより、チームメイトからも厳しい差別に遭うことを承知の上で、ジャッキーに「仕返しをしない勇気」を持つよう言い聞かせる。
どんなに理不尽な差別にあっても自制心を働かせ、己の力を発揮することに集中するジャッキーは、次第にチームに受け入れられるようになり、その翌年にはメジャーに昇格する。そんな彼の姿にチームメイトやファンは心を動かされ、ジャッキーはやがて野球界を、そして世界を変えていく・・・・・。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント
私は野球ファンとは言え、こと米大リーグに関しては、もちろんベーブ・ルースやハンク・アーロンは知っているとはいえ、実はあまり詳しくない。それにしても、背番号42が全球団共通の永久欠番であることや、年に一度全大リーガーたちが背番号42のユニフォームを着用するなどという事実は全く知らなかった。そして、その背番号42が初の黒人メジャーリーガーのジャッキー・ロビンソンに由縁していることも。
アメリカと言えば世界の先進国であることは間違いないが、こと人種差別に関してはカラードに対して極めて後進的かつ閉鎖的であり、特に南北戦争で奴隷制を主張した南部ではその傾向が顕著であることは知っていたつもり。だが、この作品を観るとその差別は私の認識を遙かに超えるすさまじいものであったことがよくわかる。
当時のアメリカでは、ホテルや乗り物、さらにはシャワーやトイレなどまでもが、白人用とカラード用に区別され、差別されていた。そんな中、ジャッキーが選んだ舞台は、アメリカ人にとっては国技とも言うべきベースボールなのだから、彼が受ける差別や球場で受ける罵詈雑言は想像を絶するものがある。そんな環境で怒りを抑えて実力を発揮できたのだから、その精神力・忍耐力は並大抵じゃない。
もちろんその陰には、GMであるリッキーや、愛する妻・レイチェルの支えがあったことを忘れてはいけない。そして、この作品を観た限りでは、ジャッキーを自らの球団に招聘したリッキーの大英断があってこその背番号42だったように思える。そんな重鎮、ブランチ・リッキーを演じたのはハリソン・フォードで、さすが美味しいところは逃さないのは相変わらずのようだ。