評     価  

 
       
File No. 2931  
       
製作年 / 公開日   2018年 / 2019年01月25日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   柴田 一成  
       
上 映 時 間   101分  
       
公開時コピー   友達、
先輩、
昨日までみんな、
人間でした
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   阿部 菜々実 [as 恵飛須沢胡桃(くるみ)]
長月 翠 [as 丈槍由紀(ゆき)]
間島 和奏 [as 若狭悠里(りーさん)]
清原 梨央 [as 直樹美紀(みーくん)]
金子 大地 [as 葛城紡(先輩)]
おの ののか [as 佐倉慈(メグねぇ)]
 
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あ ら す じ    いつもスコップを手にするくるみ、ムードメーカーのゆき、みんなのリーダー的存在のりーさんの3人は、私立巡ヶ丘学院高等学校・学園生活部に所属する女子高生で、学校で寝泊まりし、24時間共同生活を送る学園生活部で“がっこうぐらし”を満喫中だった。屋上に作られた園芸部の菜園では、野菜だって収穫できる。「学校ってすごいよね。電気も水もあるし野菜も作れるし、音楽室、図書室、放送室…。なんでもそろってる!」と由紀もご機嫌だ。学校には友だちもいるし、大好きな保健の先生・めぐねぇこと佐倉先生の授業だって受けられる。しかし元気いっぱいの由紀を、教室の外から胡桃と悠里が心配そうに見つめていた。そう、この学校は何かがおかしかった。
 くるみとりーさんの視線の先には、机や椅子が無惨に倒された教室にぽつんと立つ由紀の姿があった。床には割れたガラスの破片が飛び散り、カーテンや黒板には血の跡がベッタリ。そして校舎の中庭には痛みを感じない“彼ら”がうろついている。学園生活部の活動とは、“彼ら”の脅威から身を守りサバイブすることだった。だがそんな極限状態の中でも、顧問のめぐねぇの優しさ、自分の世界に生きる由紀の天真爛漫さがみんなの支えとなっていた。
 ある日、食料を調達しに行った胡桃と悠里は、ひとり生き延びていたみーくんこと美紀を発見し、一緒に暮らすことになった。最初は心を閉ざしていた美紀だが、時にケンカし、笑い合ううちに次第に部員たちと絆を深めていく。だが、そんな楽しい日々も長くは続かなかった。やがて、最大の危機が彼女たちに襲いかかる・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    おおかたアイドルを起用した、彼女のファンたちのための他愛ない作品だろうと高をくくっていたのだが、いい意味で予想を裏切られた。 個人的には、観終えて素直に「面白かった」と言えるレベルだったと思う。主役の4人・・・・・と言っても他は教師の佐倉慈と先輩の葛城紡だけで、それ以外は“その他大勢”でしかないけど・・・・・が、演技に関してはずぶの素人とあって、最初のうちは観ていて危なっかしくて仕方ないのだが、見慣れてしまうせいもあるだろうけど、物語が進むにつれ演技も目に見えて上達してきている・・・・・と思う(笑)。
 一応ゾンビに埋め尽くされた学校での、少女4人のサバイバルを描いた作品ではあるが、やはりメインで描かれているのはゾンビとの戦いじゃなくて、4人が学校で送る日常生活シーンだ。まぁ、この作品に本格ホラーの要素を求めて観るような観客は稀有だとは思うが。4人のうちゆきが完全に現実回避してしまっているのは観ていて気になるところではあるが、それを除けばおおむねほのぼのとした学園生活を送っているようで、ゾンビに対する恐怖感を敢えて忘れようとしているのだろうな、と好意的に解釈したい。
 主役の4人の中では、やっぱりくるみを演じた阿部菜々実が一番可愛いし、光っていた気がする。ただ、個人的な好みを言えば、ちょっと細すぎる気もするけど。それから、久しぶりに見た気がするおのののかも良かった。彼女が演じるメグねぇの見せ方が上手くて、すっかり騙されてしまった。例えて言うなら『シックス・センス』のようだとでも言ったらいいだろうか。その点だけは、もう一度観て確認したい衝動に駆られた。また、くるみがゾンビに噛まれてしまった時には「この先、一体どうなるの!?」とハラハラさせられたが、あのグッズがあんな形で生きてくるとはね。
 ラストではくるみが運転する車で学校脱出を図る4にんだが、「え?なぜくるみが車を運転できるんだ?」と疑問を感じたが、観客のそういうリアクションを承知していて「めぐねぇに教わった」とのこと。ゾンビだらけの校舎の外で、いつどうやって練習したというのか、そこだけは設定が甘い気がした。