評     価  

 
       
File No. 3150  
       
製作年 / 公開日   2019年 / 2020年01月10日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   安達 寛高  
       
上 映 時 間   98分  
       
公開時コピー   目ヲソラシタラ、
死ヌ。
    
それは、鈴の音とやってくる
呪いの都市伝説・誕生
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   飯豊 まりえ [as 山村瑞紀]
稲葉 友 [as 鈴木春男]
忍成 修吾 [as 間宮幸太]
谷村 美月 [as 間宮冬美]
江野沢 愛美 [as 加藤香奈]
染谷 将太 [as 渡辺秀明]
渡辺 佑太朗
仁村 紗和
大江 晋平
諏訪 太朗 [as 春男の父]
 
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あ ら す じ    大学生の山村瑞紀は親友・加藤香奈の変死を目の前で目撃する。喫茶店で会話をしていた最中に突如なにかに怯えだし、両目の眼球を破裂させるという凄絶な死に様だった。しかし調査の結果、親友の死は唯の心不全で事件性はないものとして処理されてしまう。
 納得がいかない瑞紀の前に鈴木春男という青年が現われる。春男の弟・鈴木和人も香奈と同じように眼球を破裂させて死亡したという。死んだ2人のSNSをたどったところ、加藤香奈と鈴木和人がバイト先の同僚であったことと、亡くなる数日前に温泉旅行に行っていたことが判明した。旅行はバイト仲間三人でのものだったらしく、瑞紀と春男の2人は旅行の残されたメンバーである富田詠子の元を訪れる。
 詠子の話によると、旅行先の旅館のロビーで3人は酒屋の男からある“怪談話”を聞かされたらしい。異様に目の大きな女が、自分を知っている者を追いかけて殺すという内容の怪談だった。瑞紀と春男にその怪談話をしつつも、女の名前は頑なに言わなかった詠子だが、ある状況下でその名を口に出してしまう。「お二人は・・・・・・呪われました・・・・・・」。
 その日から瑞紀と春男の周囲で怪異が起き始める。2人は現状を打破するために3人が怪談話を聞いた湊玄温泉へと向かう。しかし、その地でも既に怪異が起きており・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    別に好きな女優でも何でもないのだが、なぜか観てしまう飯豊まりえの主演ホラー作品。そもそも飯豊まりえは初めて観たキャラクターが『きょうのキラ君』の前髪パッツン・岡村ニノンだったせいか、印象がよろしくない。最近はかなり免疫が出来てきたためか、ニノ(二宮和也ではない)の顔がちらつくこともなくなったけど。
 ホラー映画としては・・・・・中の上の下ってところだろうか。特に目を見張るような作品ではないが、少なくとも池田エライザが主演した同じく邦画のホラー作品『貞子』よりは明らかにこちらの方が上。そして何より注目すべきなのは、この作品のオリジナル脚本を手がけたという、これが長編映画初監督作となる安達寛高という人物で、まさか彼のペンネームが乙一だったとは・・・・・。
 タイトルの“シライサン”だが、誰でも思いつく通りの“白井さん”なのか、それとも飯豊まりえ演じる瑞紀が劇中で書いたように“死来さん”なのか。どのような発端があって、目を逸らすと殺されてしまうというシライサンというキャラクターが誕生したのか、なぜ彼女は鈴を鳴らしながら登場するのか。気になる点は多々あるのだが、原作の小説があるわけでもなく、数々の疑問を解決する術がないのは残念だ。
 親友と弟をそれぞれ失ったことで知り合った山村瑞紀と鈴木春男が、協力し合ってシライサンに立ち向かうというのは、この手の作品で使われる常套手段ではあるが、そこに興味本位で首を突っ込んでくるのが、イケメンなのにいつも癖のある役柄ばかりの忍成修吾演じる間宮幸太で、彼がシライサンに殺されてしまうのは自業自得だろう。それよりも、谷村美月扮する間宮の妻・冬美がどうなったのかが気になるところだ。それにしても、谷村美月と染谷将太、共に演技派で私も気に入っている女優に俳優なのだが、最近はこの作品のように端役で観ることが多い気がするけど、ちょっともったいない使われ方じゃないかな。