評 価
File No.
1059
製作年 / 公開日
2008年 / 2009年09月12日
製 作 国
日 本
監 督
松田 圭太
上 映 時 間
80分
公開時コピー
ココロ ヲ
オシエテクレテ
アリガトウ
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
小泉 麻耶
[as ナナ]
綾野 剛
[as 幸紀]
藤川 俊生
[as 速水道弘]
藤真 美穂
[as 青木律子]
諏訪 太朗
[as 堀内貞夫]
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あ ら す じ
荒廃した近未来の世界。日本の人口は半減し、より人との繋がりが求められる中、アイドルや芸能人は特権階級と化し、政治さえも左右しかねないほど大きな影響力を持つようになっていた。そんな特権を傘に着た傲慢そのもののアイドルたちに耐えかねず、芸能界は倫理的問題から凍結されていたアンドロイドの開発を再開する。文句も言わず命令通りに動くアイドルを作り出そうとしたのだ。
ナナ
もそんな状況下に開発されたアンドロイドだったが、写真撮影中のトラブルがきっかけで彼女の中に自我が生まれる。社長の
堀内
は、技術者の
速水
と
青木
にナナを初期化するように命じるが、それを知ったナナは研究所を抜け出す。荒廃した街の中で倒れていたナナは、青年
幸紀
に助けられ、彼の家へ連れ帰られる。
ナナの脚は故障していたため、部品が手に入るまで幸紀の家で暮らすことになった。実は幸紀は今までに見たこともないような最先端のアンドロイドであるナナを解体して、パーツを売りさばこうと考えていたのだが、自我が覚醒して日増しに人間らしくなっていくナナを見るうちに、彼女を分解することなどは考えられなくなっていった。しかし、そんなナナを見つけ出して初期化しようとする研究所の追っ手が次第にナナに迫っていた・・・・・。
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たぴおか的コメント
この作品が初メガホンとなる松田圭太監督はCGディレクター出身だけあって、近未来の街の景観などふんだんにCGが使われている。そしてそのCGの使い方が、いかにも低予算で出演者も数少ないという欠点を巧みに補っているのには感心した。
ストーリーには特に目新しい点もないものの、アンドロイドを演じた小泉麻耶扮の大きな瞳が印象的。こう言っちゃ悪いのだが、人間としての感情を持たないアンドロイドという役柄は、彼女のように演技に慣れていない人間の方でも上手く演じられるのではないだろうか。感情を持たないのだから表情を作る必要もなく、台詞も機械的に棒読みの方がいい。そして、無表情だからこそ、次第に感情が生まれてきた時に見せる笑顔が強烈に印象に残る。
また、幸紀が研究所へ侵入して護衛のアンドロイドを倒すシーンの描写は斬新で面白い。もちろんアンドロイドはCGなのだが、その不自然さを隠すために幸紀自体もCGに取り込んで、モノクロームのような映像にすることによって、下手な実写を使うよりも遥かに臨場感が味わえる。低予算でも作り方によってはこれだけの物ができる、そんな一つのアプローチ方法を例示するような作品だと言っていいと思う。