評 価
File No.
1330
製作年 / 公開日
2010年 / 2010年00月00日
製 作 国
アメリカ
監 督
スティーヴン・アンティン
上 映 時 間
120分
公開時コピー
この声で、夢への扉を開けてみせる。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
シェール
[as テス]
クリスティーナ・アギレラ
[as アリ]
エリック・デイン
[as マーカス]
カム・ジガンディ
[as ジャック]
ジュリアン・ハフ
[as ジョージア]
アラン・カミング
[as アレクシス]
ピーター・ギャラガー
[as ヴィンス]
クリステン・ベル
[as ニッキ]
スタンリー・トゥッチ
[as ショーン]
ダイアナ・アグロン
[as ナタリー]
グリン・ターマン
[as ハロルド]
デヴィッド・ウォルトン
[as DJマーク]
チェルシア・トレイル
[as ココ]
タニー・マコール
[as スカーレット]
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あ ら す じ
家族も身よりもない
アリ
は、田舎のダイナーで働く毎日に見切りをつけ、得意な歌とダンスを武器にスターダムへのし上がることを夢見て、単身ロサンゼルスへと訪れた。新聞の求人広告を片手に街を歩くアリの心が動いたのは、ある日偶然に訪れた“バーレスク・ラウンジ”だった。バーレスクのステージで繰り広げられるパフォーマンスに魅せられて、バーレスクの経営者でもある伝説のスター
テス
に自分を舞台に上げてもらうよう頼んでみるが拒絶されたアリは、勝手にウエイトレスの仕事を始めて、とりあえずはバーレスクに身を置いて舞台へのチャンスをうかがうこととなった。
ある日アリはテスに訴えて踊りを披露し、かろうじて合格点をもらった彼女はついに念願の舞台に上ることとなった。そんな彼女に、まもなく降りかかったアクシデントが、皮肉にも彼女にさらなるチャンスを導くこととなった。酒に酔って出勤した
ニッキ
の代役を務めるよう、テスから言い渡されたのだ。そして、そのことに反感を覚えたニッキは、パフォーマンスの最中に音楽をストップさせてしまう。テス以外は全員が口パクで踊りだけを披露していたバーレスクの舞台が一瞬凍り付いたようになった時、アリはとっさに自らがアカペラで歌い始め、これを聴いたテスはいったん下げさせた幕を再び上げさせた。アリの歌がテスに認められた瞬間だった。以来、バーレスクの舞台はアリの歌と踊りが中心となり、前にも増して人気を博するようになった。
そんな一方で、アリは同僚のバーテン
ジャック
の部屋に居候していたが、彼にはフィアンセがいたために2人はお互いが気になりつつも前に進めずにいた。そんな中、以前からアリに目をかけていた大物エージェント・
マーカス
が、店を買い取るべく実力を行使してくると同時に、アリには高級店への引き抜きの誘いを持ちかけてきた。借金を返済しなければ店をマーカスに売るほかはないが、今のテスにはもはやこれに抗う術がなかった。窮地に追い込まれたバーレスクを前に、アリがとった行動は・・・・・?
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たぴおか的コメント
正直クリスティーナ・アギレラにはケバい女の子というイメージしかなかったのだが、この作品を観ると思いのほか素顔が可愛らしくて見直した。彼女を路傍の石程度にしか思っていなかった私ですら、この作品の彼女には惹かれるものがあったのだから、彼女のファンにとってはおそらくたまらない作品なんだろうなと思う。
ストーリーは簡単に言えば田舎から出てきた女の子がショウビズの世界でのし上がっていくというもので、この手の作品としては良く言えば王道、悪くいえばありきたりの出来ではあるが、押さえるべき所はキチンと盛り込まれていて、ある人には100点だがある人には0点という作りではなく、誰が観てもそこそこ満足できる平均点なソツのない作りになっている。
そんな中で、全編を通してクリスティーナ・アギレラの本骨頂である歌と踊りは観ていて飽きることがない。身長156cm(正直こんなに小さいとは思わなかった)とは日本人の中に混じっても小柄な体格であるにもかかわらず、そこから絞り出される声量は圧倒的で、退屈しないどころかいつの間にか彼女から目が離せなっていく。肝心な箇所はもちろん隠れてはいるもののステージ上で全裸になるという、思わず座席から乗り出してしまいそうなシーンもあったりして、スクリーンに目が釘付けになるのは健康な成年男子としてはやむを得ない反応だ(笑)。
冗談はともかくとしても、彼女の魅力がすべてという作品で、逆に言えば他に見所が乏しいということだとも言える。新入りがいきなり抜擢されたことに対し、いかにも意地悪そうな先輩のニッキがアリをイジメに走るかと思えばそうでもなく、意外と素直にアリの軍門に下ってしまう。ジャックとの関係がもっとこじれるかと思えば、これもすんなりと決着がついてしまう。ひとりの田舎娘が幾多の苦労を乗り越えていくサクセス・ストーリーというよりは、この作品の主眼は彼女の歌と踊りを満喫することに置かれていて、それを補完するためにストーリーがあるような作品で、そう考えれば充分楽しめるレベルには達していると思う。