評 価
File No.
1951
製作年 / 公開日
2013年 / 2014年01月31日
製 作 国
アメリカ
監 督
デヴィッド・O・ラッセル
上 映 時 間
138分
公開時コピー
奴らは生き抜くためにウソをつく
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
クリスチャン・ベイル
[as アーヴィン・ローゼンフィールド]
ブラッドリー・クーパー
[as リッチー・ディマーソ]
エイミー・アダムス
[as シドニー・プロッサー]
ジェレミー・レナー
[as カーマイン・ポリート市長]
ジェニファー・ローレンス
[as ロザリン・ローゼンフィールド]
ジャック・ヒューストン
[as ピート・ミュゼーン]
シェー・ウィガム
[as カール・エルウェイ]
エリザベス・ローム
[as エリザベス・ポリート]
ポール・ハーマン
[as アルフォンス・シモーネ]
マシュー・ラッセル
[as ドミニク・ポリート]
トーマス・マシューズ
[as フランシス・ポリート]
アドリアン・マルティネス
[as ジュリアス]
アンソニー・ザーブ
[as ホートン・ミッチェル上院議員]
コリーン・キャンプ
[as ブレンダ]
ロバート・デ・ニーロ
[as ヴィクター・テレジオ]
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あ ら す じ
79年、ラスべガスやマイアミに続くカジノタウンとして開発中のニュージャージー州アトランティックシティ。天才詐欺師の
アーヴィン・ローゼンフェルド
とそのビジネス・パートナーで愛人の
シドニー・プロッサー
は、絵画の詐欺をしようとしていたところをFBI捜査官
リッチー・ディマーソ
に目をつけられる。アーヴィンを逮捕したリッチーは、彼に司法取引を持ちかける。それは、偽のアラブの大富豪をえさにして、カジノに絡む
カーマイン・ポリート市長
市長たちの汚職を暴く巧妙なおとり捜査だった。
そんな中、嫉妬に狂ったアーヴィンの妻ロザリンが予測不能の行動をとり、作戦全体は混沌へと陥ってしまう・・・・・。
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たぴおか的コメント
そろそろ“アカデミー最有力候補”とのコピーが付けられた作品が登場してくる頃になった。この作品はアカデミー作品賞、監督賞、主演男優・女優賞(クリスチャン・ベイルとエイミー・アダムス)、助演男優・女優賞(ブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンス・・・・・って、去年の主演男優・女優賞候補のコンビじゃん)、脚本賞という主要7部門を含む、全10部門でノミネートされている、文字通りの最有力候補作品のようだ。
主要な5人のキャスティングが、見事に私の気に入っている俳優ばかりで構成されているのには驚く。その筆頭、カメレオン俳優と異名をとるクリスチャン・ベイルは、体重50kg台にまで激痩せしたり、80kg台のムキムキ(これが彼の普段の体重らしい)になったり、この作品ではウエイトを100kgまで増やしてブヨブヨの体型になったりと、その役者根性には驚かされる。しかも、あのバーコードハゲは実際に髪を抜いて演じているというから(本当にハゲちゃったらどうするんだ?)、演技のためにそこまでやるのかと感嘆するしかない。
エイミー・アダムスのドレスがセクシーで、彼女のファンにとってはたまらない作品だ。胸の大きく開いたドレスを着た彼女を見ると、意外にも着痩せするタイプなんだということがわかる。トップはもちろん隠れているが、その豊かなバストにどうしても目が行ってしまうのは、男性としては仕方ないだろう(←自己弁護)。おかげで、彼女が登場するシーンでは、どうしても彼女に惹き付けられてしまうという、ちょっと困った状態に陥ってしまった。
意外なキャスティングだったのは、マフィアのボス・テレジオを演じていた俳優で、最初は誰なのかさっぱりわからなかった。でも、彼の若い頃の映像を見ると、えっ!?デ・ニーロじゃん!?確認しようとエンド・ロールをつぶさに観ていたのだが、なぜか彼の名前がクレジットに載っていない。彼ほどの大物俳優が出演しているというのに、クレジット無しなのはなぜ?
実話がベースになっているだけに、あり得ないようなどんでん返しはないものの、さすがは詐欺師だけあってクリスチャン・ベイル演じるアーヴィンが何をしでかすかわからない。ただ、ブラッドリー・クーパー演じるFBIのリッチーが、詐欺師の力を借りてまで逮捕しようとしたポリート市長が、裏でそれほどまでに悪辣な汚職をしているという説明が不足している気がする。しかも、演じるのがジェレミー・レナーときては、ますますいい人に見えてしまうから困ったものだ。
いきなり冒頭で、アーヴィンが苦労してセットした七三分け・・・・・じゃなくて九一分けのヘアスタイルを、リッチーがメチャクチャにするシーンに爆笑させられて、その後も随所に笑いのペーソスがちりばめられている。70年代のアメリカを堪能できるというおまけも付いた、ちょっと贅沢な作品だ。